小豆島P01ヴィラ、全室オーシャンビュー
SETOUCHI × AKIYA

¥1万の空き家を、世界最高の島の拠点にする話。

香川県に、ほぼタダで手に入る島の建物がある。

正確には、¥1万というのは誇張だ。もう少し費用はかかる。でも、東京の駅近ワンルームが毎月20万円するような時代に、瀬戸内の島に全室オーシャンビューのRC造4階建てヴィラが¥4,580万で存在していたり、築数十年の廃墟が所有者不在のまま相談次第でほぼ無償に近い価格で手に入ることがある。

そういう物件を見つけて、世界最高水準の島の拠点に変えるプロジェクトが、SOLUNA香川空き家プロジェクトだ。

なぜ瀬戸内か

瀬戸内海に行ったことがある人なら分かると思うが、あのエリアには独特のエネルギーがある。

直島に行ったことがある。草間彌生の黄色いかぼちゃが海の前に置かれていて、安藤忠雄の地中美術館があって、古い民家が現代アートのギャラリーになっている。アートと島と海が、おかしな密度で混在している場所だ。豊島、犬島、小豆島——瀬戸内の島々は、アートによって再発見された場所が多い。

でも僕が気になっているのは、そのアートの喧騒から少し外れた部分だ。フェリーで渡る。人が少ない。時間が遅い。そういう場所が、瀬戸内にはまだたくさんある。

瀬戸内の島には、アートの喧騒から少し外れた静けさがある。それが好きだ。

P01 — 小豆島のRC造ヴィラ

最初に見つけたのが、小豆島の物件P01だ。

PROPERTY 01 — SHODOSHIMA
小豆島 RC造ヴィラ
取得価格¥4,580万
構造RC造 4階建て
眺望全室オーシャンビュー
改修2023年リノベーション済
ロケーション小豆島、瀬戸内海
ステータス取得検討中

現地を見に行ったとき、まず眺めに息をのんだ。4階建ての全フロアから瀬戸内海が見える。水平線が広い。本土が霞んで見える。朝は海霧が出て、昼は光が反射して、夕方は橙色に染まる。季節と時間で表情が変わる海だ。

2023年にリノベーション済みで、建物の状態は良い。RC造だから構造は頑丈で、大きな修繕コストは当面かからない見通しだ。¥4,580万という価格は、東京の目線で見れば安すぎる。小豆島に来るのに少し手間がかかるからこそ、この価格で出ている。

島の「アクセスの悪さ」は、弱点でもあるが強みでもある。気軽に来られないから、来るときに「本当に来たい」という意思がある。そして着いてしまえば、島にいるしかない。その没入感が、体験の質を作る。

P15 — 伊吹島の廃墟

もう一方が、伊吹島の物件P15だ。こちらはかなり違う性格を持っている。

PROPERTY 15 — IBUKIJIMA
伊吹島 廃墟(取得価格応相談)
取得価格応相談(ほぼ無償に近い)
島の特徴猫の島 / いりこ漁業の村
人口約350人
アクセス観音寺港からフェリー30分
ロケーション伊吹島、燧灘
ステータス取得交渉中

伊吹島は、香川県観音寺市の沖合いに浮かぶ小さな島だ。フェリーで30分。人口は350人ほど。島では「いりこ(煮干し)」の生産が盛んで、日本屈指の品質として知られている。そして、猫が多い。それだけで、行ってみたくなる要素が揃っている。

物件は、漁師町の中にある廃墟だ。所有者が高齢になって離島し、長期間空き家になっている。取得価格は「応相談」、つまり実質的にほぼゼロに近い価格で交渉の余地がある。もちろん改修コストは別途かかる。それが現実だ。

でも、考え方を変えると面白い。建物の取得コストがほぼゼロで、改修費を全額デザインと素材に投じられる。そういう物件だ。取得価格のほとんどを建物に使う普通の不動産とは、発想が逆になる。

建物の取得費がゼロなら、改修費の全額を体験に変えられる。廃墟の可能性はそこにある。

空き家を世界最高の拠点に変えるとはどういうことか

「世界最高の島の拠点」という言い方は、誇張に聞こえるかもしれない。でも、僕が言いたいのはこういうことだ。

日本の瀬戸内という場所は、世界的に見ても稀有なロケーションだ。古代からの航路で、島々が点在して、アートが根を張って、食材が豊かで、海が穏やかで、気候が温暖だ。世界のどこにもない密度の場所がある。

その上に、適切な建築と、適切なコミュニティを乗せれば、世界中のどこよりも豊かな島の体験ができる拠点になりうる。高い宿泊費を払えば入れる場所ではなく、共同所有というかたちで「自分の拠点」として持てる場所。それがSOLUNA香川のコンセプトだ。

この場所でやりたいこと

小豆島P01でやりたいことのイメージは、こうだ。

朝は海を見ながらコーヒーを飲む。フェリーで直島に渡って現代アートを見て、戻ってきて夕方から島の食材で料理をする。夜は屋上から星を見る。冬の瀬戸内は晴れが多く、夜空が澄んでいる。

伊吹島P15でやりたいことは、少しだけ違う。離島感をもっと強く押し出したい。猫と海といりこ。フェリーが出なければ、帰れない。そういう物理的な「閉じ込められ感」が、完全な切断を生む。東京の日常から最も遠い場所を、最も心地よい場所に変える。

両方の物件を通じて共通しているのは、瀬戸内という場所の固有性を壊さないことだ。東京風の内装を持ち込まない。島にあるものを使う。地元の人たちと関係を作る。外から来た人間が、島の良さを壊す側ではなく、島を次の世代に残す側になること。

詳細は香川空き家ページで

このプロジェクトの詳細——物件ごとの写真、改修イメージ、スコア評価、取得スケジュール——は、専用ページで随時更新している。P01とP15以外にも、現在15物件以上をスクリーニング中だ。

「この島の物件に興味がある」「現地を一緒に見に行きたい」「空き家情報を持っている」——そういった問い合わせも、ページから受け付けている。

瀬戸内の島に、世界最高の拠点を作る。それを、一人でやるのではなく、共同所有というかたちで実現したい。

伊吹島の漁村と猫
KAGAWA AKIYA PROJECT
瀬戸内・香川の空き家物件一覧を見る
15物件以上をスクリーニング中。写真、改修イメージ、スコア評価を掲載しています。
詳細ページを見る →
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濱田 優貴
Enabler Inc. CEO / 柔術青帯 / SOLUNA創業者 / 瀬戸内空き家プロジェクト主宰
SOLUNA JOURNAL

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